私は「今が一番楽しい」って言い続けるよ


「ねぇ、いつが一番楽しかった?」
ある夜、友人が私に問いかけた。

「今が一番楽しい」
少しの間もあけず、私はこう答える。
すると友人は不思議そうな顔をした後、
にっこりと笑った。


私はこの人の問いに、
何度同じ返答をしてきたんだろう。
きっとこれからも同じ言葉を口にし続ける私を見て、
この人はいつまでも笑みを浮かべているんだろうか。

母手作りのリース

強い結びつきほど弱いものはない。
どんなに仲良くしていた人も、
ある日突然消えてしまうことがある。
反対になんとなくつるんでいた人ほど、
何かと付き合いが長くなるものだ。

固い氷は鋭利な衝撃で崩れ去るが、
柔らかいゴムボールはなかなか破れない
ってとこだろうか。

皮肉な話。
でも、理にかなってる。

だんだん慣れてきた自分を誇らしくも感じ、
さみしくも思う。

案外美しいストーリーは
こういうあやふやな場所から生まれるのかもなんて。
根拠のない戯言を書いてみたくなる。

オフィスから見えた夕焼け

”美しいものなんて、ない。
そう思っている人のところへ、
突然降って来るんだ、空から。
そうさ、美しいものがね。”

糸井重里『ボールのようなことば。』より

ある日の夕方。
真っ赤な夕焼けを見て、
オフィスのベランダに自分が座っていることに気づいた。
ようやく私は東京の空を
落ち着いて見れるようになったらしい。

大1の時は一つの場所に留まるのが恐くて、
スケジュールをぎっしり詰めて動き回っていた。
今ではそんなこともなく。
休日はのんびり家で眠り、
平日は一緒にいたい人たちと一緒にいる。

いつの間にか別れも恐くなくなった。
すこーしずつ、すこーしずつ
人って変わっていくんだなぁって。
本当に、私とこれまで関わってくれた
たくさんの人に感謝したくなる。


うん、やっぱり悩みとか葛藤とか
全部ひっくるめて「今が一番楽しい」
これからも私は、ずっと同じフレーズを
胸を張って言い続けるんだと思う。




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