そうして私は「ありがとう」の代わりに「ただいま」と言う。


夏休みの思ひ出、高知県幡多郡。
四万十側でちょっぴり有名な場所。

去年初めて行って、心底気に入って、
また今年も訪れてしまった。

「田舎」と言ってしまえばそれまでなんだけど、
空の広さとか、食べ物の美味しさとか、
人とのご縁とか、自然の開放感とか、
ことばで表しきれない何かに心をぐっと掴まれちゃってるみたい。

やっぱり、好きだなぁ、と。
思うんだよね。


夕暮れの空。
ふと外に出たら、こんな色をしてた。
これが、曇天を美しいと思った初めての瞬間。

思い出すと涙が出そう。
あの時の澄んだ空気を瓶に詰められたら良かったのに。


ひろーい芝生の上に、遊具が置いてあった。
まるで空から落ちてきたみたいに、ぽつんと。

後ろに並ぶ子ども達もいなければ、
危ないからやめなさいと叱る大人もいない。
自由だ〜って思ったら、なんだか気持ちよかった。


手作りのかつおのたたき。
見て、この分厚さ。
新米と一緒に食べると、最高に美味しい。

普段海の近くに住んでる私が、
まさか新鮮な魚に驚く日が来るなんて思ってもみなかった。


褒め過ぎかなぁ。
でも好きなんだから、仕方ないよね。

この半年の間に、
雄勝、金沢、白川郷、甲府、直島、豊島、金比羅
大阪、幡多、京都…といろいろ行ったけど、
やっぱり幡多郡が一番落ち着く。

人のご縁が一番多いからかな。
地元の方に突然BBQに誘っていただけたり、
「おかえり」と行ってもらえることが嬉しいんだと思う。


「おかえり」は魔法のことばだ。
”ここにいて良いんだよ”って絶対的な保証をもらえたような気分になる。

そうして私は「ありがとう」の代わりに「ただいま」と言う。
この関係性のなんと心地良いことか。

きっと、私は「おかえり」が聞きたくて、
「ただいま」が言いたくて、
何度もこの地を訪れるんだろうなぁ。

それだけで十分なんだよね。
もしかしたら、それこそが自分の幸せなのかもしれない。

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